手術事例ブログ

2018年8月 3日 金曜日

犬の乳腺腫瘍手術 (調布市 府中市 三鷹市 武蔵野市) 

犬の乳腺腫瘍の手術をご紹介いたします。

犬の乳腺腫瘍は非常に多くみられる腫瘍です。1歳未満で避妊手術をすることでほぼ予防できます。
しかし若いときに避妊手術を受けていないワンちゃんでは罹患する可能性は非常に高くなります。

乳腺にしこりがぽこっとできたときに良性の可能性が50%、悪性の可能性が50%と言われています。
高齢で乳腺腫瘤が発生した場合、良性が50%だからちょっと様子を見てみようと思われる方も多いかと思われます。

しかし、どんどん大きくなっていくようなら早めに動物病院で診察を受けたほうが良いでしょう。

今回の例は、良性だと思って、そのまま様子を見ていたらすごく大きくなってしまったとのことで来院されました。





陰部の周囲にも腫瘍が浸潤しているのがわかります。


手術の準備を終えたところです。


皮膚を切開して腫瘍に通じている血管を結紮離断して行きます。


右側の剥離を終えたところです。


左側の皮膚を切開し、丁寧に乳腺組織を切離して行きます。


陰部の周囲から腫瘍を切離しているところです。


腫瘍を取り終えたところです。


かなり大きな皮膚の欠損がありますが。少しずつ形を整えながら縫合していきます。


少しずつ整えます。

皮下織の縫合を終えたところです。


皮膚の縫合を終えたところです。


2週後の抜糸時の様子です。


病理検査の結果は乳腺の骨外性骨肉腫。鼠径リンパ節への転移は見られませんでしたが、
陰部の切除端に腫瘍の浸潤が軽度に見られるとのことでした。
乳腺に発生する骨肉腫の中央生存期間は90日で主な死因は肺転移と言われています。
今回、抗がん剤治療は希望させませんでしたので、経過観察中です。

このような腫瘍も初期の段階であれば、根治の可能性があったため、やはり早い段階で
治療された方が良いと考えます。高齢で発生した乳腺腫瘍は良性の可能性が50%であるため
そのまま様子を見ても日常生活に影響を与えないまま患者が寿命を迎えることもあります。
しかし今回の例のように、経過を見る期間が長すぎたため、なんとか切除はできたが予後は悪いという結果になることも多々あります。
乳腺腫瘍ができたときにはご自身で判断せず、動物病院で診察を受けましょう。

手術料金のお問い合わせが多いので記しておきます。
当院での乳腺腫瘍の手術料金はおおよそ入院費も含め10万〜25万(税抜)です。
手術の範囲により金額が変わります。
ちなみに今回の例では20万円ほどかかっております。

西調布犬猫クリニック

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2016年5月11日 水曜日

ネコ 大腿骨骨折 ラッシュピン 調布市 府中市 三鷹市 狛江市 武蔵野市 

ネコさんの大腿骨(ふともも)の骨の骨折です。
骨折の治療法はたくさんあります。どういった方法で治すかは難しいところです。
まず一番に考えなくてはいけないことは骨になるべく触らないで治せないかと言うことです。
骨折の手術の際に骨をたくさん触ると体が骨折を治そうとしているのにそれを邪魔してしまうことがあるのです。もちろん折れた骨同士のズレが大きければズレを治さなければ骨がとんでもない形でくっついてしまったり、くっつかないことも多々あります。ゆえにまったく触らないことは困難なのでなるべく触らないように治すことができれば体が治そうとしているのを邪魔せずに治すことができます。
具体的にどうすればいいのか?それがとっても難しいのです。まず骨へ十分に血液が流れていくことが重要です。そのためになるべく骨から筋肉を剥がさないようにするのです。必要最低限にとどめるということがとっても重要です。ではどういった固定方法がいいのか?一番は骨折のズレを治してギプスで固めてしまう方法です。しかし動物ではギプスで治すと言うことは現実的にはほぼ不可能です。数ヶ月間安静にできませんし、ギプスを必死で取ろうとしますから。































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2016年4月22日 金曜日

会陰ヘルニア(PPメッシュ使用) 犬 手術 調布市 府中市 三鷹市 武蔵野市 多摩区 

最近、会陰ヘルニアの手術をする機会が多いなあと個人的に感じているのですが、その理由がなぜなのかはわかりません。気のせいかな?

とにもかくにも会陰ヘルニアは非常に厄介な病気です。肛門の周囲の会陰部の筋肉がペラペラに萎縮してしまい、そこから骨盤腔内の臓器が脱出してしまいます。膀胱や前立腺、結腸や小腸、腹腔内の脂肪などが出てきます。膀胱が出てきた場合には排尿困難になることもあります。さらに直腸を支える筋肉がなくなるため直腸が拡張してしまい、排便困難にもなっていきます。
 筋肉が萎縮してしまう原因は男性ホルモンが一因とされ治療には去勢手術が必須です。しかし去勢手術だけでは治癒しません。会陰部の筋肉間に大きなすき間ができてしまっているのでそこをどうにかこうにか埋めていかなければなりません。そしてヘルニアの部分に脱出している臓器が多ければ多い程、その臓器が脱出するのを防ぐために開腹して膀胱や前立腺、結腸を腹壁に固定します。これだけやれば治るのかというとまた難しいところで、会陰ヘルニアになった原因があればそれを治療しなければならないのです。膀胱結石や前立腺炎、前立腺膿瘍などがないか腸や他の臓器に問題がないか直腸周囲や会陰部に問題がないかなどを調べ原因がわかればそれを治療します。そして手術後も排便を楽にするために便の軟化剤を内服したり、ウンチが少なくなる療法食を与えるなど継続的に治療が必要になります。

今回手術したわんちゃんの例はとても治療を迷いました。
2年前くらいからたまに突然息みだし、腹痛に襲われるようになりました。長いと30分以上息んでいることもあったそうです。そしてその症状は数週間でないこともあり、忘れた頃にまた起きるということをくりかえしていました。症状は徐々に悪くなっていき今度は便が出にくくなっていきました。それと同時に会陰ヘルニアを発症してしまいました。このワンちゃんの場合は会陰ヘルニアになった原因はこの突然起こる息みが原因なのでそれをなおさない限りはまた再発してしまうと考え、全身を精査しましたが、特に異常はありませんでした。このワンちゃんはこの息みが始まる半年以上前に鳥の骨を大量に食べてしまったことがあり、そのときに噛み砕かれた骨が固まり直腸で停滞し排便困難になったことがありました。骨の尖った部位が直腸粘膜に引っ掛かりびくともしませんでしたが骨の固まりを指で砕きながらやさしくかき出すことでなんとかなりました。それからしばらくはなんともありませんでしたが半年以上経って息むようになりました。おそらくその時の排便困難で結腸、直腸や膀胱、前立腺などが尾側へ変位し神経も引き延ばされ腸の働きが障害されたり、膀胱や前立腺が変位することで尿道が折れ曲がるなどしてしてしまったのではないかとかんがえました。検査上は膀胱や前立腺の変位は大きくなかったのですが開腹して膀胱前立腺固定、結腸固定を行うことにしました。

手術前のレントゲン写真です。直腸内に糞塊が認められ、肛門の位置が尾側に変位しています。



手術前の毛刈りを行ったところです。直腸内に指を入れると直腸の拡張が重度に認められました。


まずは去勢手術を行いました。去勢後に睾丸を包んでいる丈夫な膜を使用してヘルニアを塞ぐこともあるますが、今回はポリプロピレンメッシュを使用する方法で行いましたので通常の去勢手術を行いました。


陰茎の横を開腹し、結腸や膀胱にアプローチします。


直腸に縫合糸を通し、腹壁に固定しています


結腸を腹壁に固定することで蛇行している直腸がまっすぐにのびるのを助けます。そして息んでも尾側に変位することを防ぎます。



次に去勢後不要になった精管を腹壁に固定します。これにより膀胱や前立腺が尾側に変位することを防ぎます。


お腹を閉じています。腹筋を縫合する時に膀胱を頭側に軽く引きながら一緒に縫合します。これで去勢手術と膀胱・前立腺固定、結腸固定が終わりました。


つぎに会陰ヘルニアの整復にとりかかります。見えているのは肛門です。しっぽは下に位置しています。以前はお腹の手術が終わったら、次に腹這いにして手術をしていましたが、学会で大学の先生が仰向けのまま手術していると言っていたので、その通りやってみたところこの方が時間短縮になるのでいいなと感じ、そのようにしています(スタンダードは腹這いです)。


肛門の脇を切開するとヘルニア部位に液体が貯留しています。液体を排除し、ヘルニア部の構造を確認します。


ヘルニア孔に設置するポリプロピレンメッシュで筒をつくり、挿入します。


次にメッシュを内閉鎖筋、仙結節靭帯、尾骨筋、肛門括約筋に縫合していきます。これらの筋肉や靭帯に確実に針を通さないと再発の可能性が高くなりますので一番神経を使うところです。縫合する糸もポリプロピレンの糸を使います。ポリプロピレンは生体との相性がよく丈夫で体の中に残しておいても問題が起きにくいのです。人の鼠径ヘルニア等の手術にも用いられています。

 
縫合し終えるとこんな感じになります。


さらにメッシュ同士を縫合し、肛門を頭側に引っ張るようにします。
その後、皮下織を縫合します。


皮膚を縫合します。


次に反対側も同様の手術を行います。


両側の会陰ヘルニアの整復が終了しました。なんとなくお尻周りがすっきりしましたね。



手術から2週後の抜糸時の様子です。経過は非常に良好です



肛門の位置が元の位置にもどっています。


現在、痛みで息むことも無く、踏ん張ってもほんのわずかしか出なかった便もブリブリ出ているとのことです。そしておしっこがじゃあじゃあ出るようになったのことです。飼い主様のお話では「手術前もおしっこは出ていたが勢いがぜんぜんなかった。それが普通だと思っていた。こんなに音がするくらい出るようになったので以前は出にくかったのだとわかった」とのこと。レントゲン写真の所見やエコー検査でも膀胱の変位がそんなになかったので尿道は普通に開通していると考えていたのですが尿道が絞扼されていたのだと考えます。なんにしても症状が落ち着いてくれたのでよかったです。
とにかく会陰ヘルニアは厄介です。

投稿者 西調布犬猫クリニック | 記事URL

2016年2月12日 金曜日

チワワ パテラ 膝蓋骨脱臼 動物病院 調布 府中 三鷹 武蔵野 狛江

膝蓋骨内包脱臼は小型犬に非常に多く、特にチワワ、ヨークシャーテリア、トイプードル、パピヨンなどに多くみられます。膝蓋骨という膝のお皿が内側にゴリッと外れてしまうことで痛みがあります。そしてグレードが軽いものでははずれたお皿がまたもとの位置にゴリッと戻ります。このはずれたり、戻ったりを繰り返すと膝蓋骨が乗っているレールの部分が削られていきます。これが原因で慢性関節炎になっていきます。さらにお皿がはずれている時間が長くなってくるとスネの骨が内向きになっていきます。このことにより膝の中の靭帯に負荷がかかり、十字靭帯損傷などに発展することがあります。さらに半月板も痛めてしまうこともあります。グレード1で本当にたまにはずれるくらいであれば経過観察でいいと思います。しかししょっちゅうはずれて痛みを呈する場合には、たとえグレード1でも手術で治した方がいいとおもいます。手術しなくても普通に歩いてるから大丈夫という考え方もありますが、想像してみてください。膝のお皿が歩いていて突然ゴリッとはずれたら・・・。歩くのが不安になりますよね。しかも関節炎が徐々に進行していくということは慢性的な痛みを抱えながら生きていくことになります。人間は2本足なのでおそらく歩けなくなってしまうでしょう。犬は4本足なので他の足に重心を分散させれば歩くことはできると思います。だからといって歩ける=不安を感じていない、痛くないとは違うと思います。痛そうな表情をみせないし、普通に歩けているからといって何も感じていないのではないのです。先日も膝蓋骨脱臼のチワワさんが来院されました。6歳でしたが1歳になる前には膝蓋骨脱臼があると指摘されていたそうです。最近寝ていて起き上がった時に3・4歩びっこをひくようになったということです。膝を触診すると屈伸時に軋むような感触がありました。やはり慢性関節炎により痛みが出てきている状態です。こういったわんちゃん達をみているとグレードが低いからといって安易に様子を見ていきましょうというのはどうなのだろうと考えてしまいますね。



1歳のチワワさんの膝蓋骨脱臼の手術です。グレードは2です。最近足をあげることが増えてきたということで手術することになりました。


皮膚を切開します


膝関節の内部を露出したところです。膝蓋骨が上下に滑るレールの溝を深くします。


溝を深くする方法はいろいろあります。今回は楔形に切り出し、深化する方法で行いました。
レールを切り出したところです。


軟骨を切り出した後にさらに深く切り込みを入れ、そこに最初に切り出した軟骨部分をもどします。
そうするとレールが深くなり膝蓋骨がはずれにくくなります。レールの水平面で見た写真です。


深化したレールを正面からみた所です。


そして次にスネの骨の膝蓋靭帯がついているところの骨に少し切れ目を入れます。


そして切れ目を入れた部位の浮いた骨を少しだけ外側にずらします。


ずらした骨を固定するために細い金属のピンを骨に差し込みます。この脛骨粗面をずらすことによって膝蓋骨が内側に引っ張られる力を弱くすることができます。


次に、膝の外側の伸びてしまった筋膜、靭帯をカットし縫縮します。これによりさらに膝蓋骨が安定します。


関節を閉じます。



皮下組織を縫合します。


皮膚を縫合して終了です。

患部の腫れを防ぐため、包帯を巻いて3日〜7日の入院したのち退院します。

この手術によって膝蓋骨がゴリッとはずれることから解放され、慢性的な痛みを呈するようになるのを防ぐことができます。

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2016年2月11日 木曜日

犬 会陰ヘルニア 手術(メッシュ)調布 府中 三鷹 武蔵野 狛江

犬の会陰ヘルニアは高齢犬でよく見られる疾患です。日本では特にダックスやコーギーに多くみられます。
会陰部と言われる直腸の脇の部分の筋肉が萎縮し、腹腔内の膀胱や前立腺、直腸やその周囲の脂肪などの臓器が逸脱してしまう病気です。男性ホルモンが原因の1つと考えられていますので予防には去勢が有効とされています。しかし去勢していても罹患することもありますので他にも原因があると考えられます。コーギーのようにしっぽがほとんど無かったり、短かったりするとお尻の周りの筋肉が発達しにくく罹患しやすいなんてことも言われています。他にも吠え癖がありお腹に力が入りやすいコも要注意です。さらには尿路系疾患や前立腺疾患、大腸疾患があり排便排尿時に時間がかかるコなども罹患しやすいと思います。臓器が逸脱してくる部分の穴をヘルニア孔といいますがこのヘルニア孔から膀胱や小腸が逸脱した場合に排尿障害や小腸の機械的イレウスを起こすことがあり、緊急疾患として扱われます。会陰ヘルニアに罹患すると直腸が拡張したり、蛇行したりすることで排便障害も起こります。排便時に踏ん張ってもなかなかウンチが出てきませんので酷い場合には飼い主が直腸の両脇を軽く圧迫して排便を補助しなければなりません。この期間が長く続くと直腸は脆弱化し破裂することもあります。

下のワンちゃんは以前から会陰ヘルニアを罹患しておりました。そして今回軽度の椎間板ヘルニアを発症し内科的治療を行ったところ、数日後に尿が出ないということで緊急来院されました。排尿障害の原因は会陰部に膀胱が逸脱したことによるものでした。用手で膀胱を腹腔内に戻そうとしても膀胱がパンパンに張っており、まったく戻りませんでした。経皮的に会陰部の膀胱に注射針を刺し、尿を抜き取りました。そうすることで膀胱を腹腔内に戻すことができました。再発の危険性がありますので数日後手術を行いました。下の写真は手術前の状況です。肛門の両脇が腫大しているのがわかります。さらに直腸内に溜まった便が弛緩した肛門から見えます。




肛門の両脇を指で押すとヘルニア孔から逸脱している臓器を押し戻すことができます。


手術ですが、今回のように膀胱や前立腺が逸脱してくる場合には開腹し、前立腺や膀胱、結腸をお腹の筋肉の内側に縫い付けて固定します。そうすることでヘルニア孔からこれらの臓器が逸脱するのを防ぎます。写真は精管を腹壁に固定しているところです。


次に結腸を腹壁に縫い付けて固定します。

そして膀胱も腹壁に固定しお腹を閉じます。


お腹を閉じ終わったところです。


次に会陰部を切開し、ヘルニア孔を塞いでいきます。

指を入れている部位がヘルニア孔です。このとき固定に使用する。肛門挙筋、尾骨筋、外肛門括約筋、内閉鎖筋、仙結節靭帯を確認します。


坐骨から内閉鎖筋を丁寧に剥がしていきます。ここに糸をかけていきます。


ヘルニア孔を防ぐためのポリプロピレンメッシュです。固いタイプと柔らかいタイプがありますが、柔らかいタイプの方がより組織と馴染むので柔らかい方を使用しています。


そしてこのメッシュを先ほどの筋肉や靭帯に縫合していきます。上部は肛門挙筋、尾骨筋に、内側は外肛門括約筋に、外側は仙結節靭帯に、下部は先ほど剥がした内閉鎖筋に縫合します。全ての糸を確実に各筋肉、靭帯に通さなければなりません。


通した糸を結紮していきます。

さらに、メッシュを縫縮します。これによりさらにヘルニア孔を小さくします。


そして皮下組織を縫合し、皮膚を縫合します。


上記の操作を反体側にも行います。


手術後1ヶ月の状態です。このころには椎間板ヘルニアによる後肢の不全麻痺もよくなっており、元気にお散歩しているとのことです。


肛門の位置が正常な位置へ戻っているのがわかります。


膀胱、前立腺、直腸固定のために切開したお腹の傷もキレイになっています。


上が手術前の写真で、下が手術後の写真です。肛門の位置が正常な位置に戻り、肛門周囲の腫脹も改善しています。


正面からの写真です。上の手術前の写真は直腸内の便が弛緩した肛門からみえますが、下の手術後の写真ではかいぜんしています。


会陰ヘルニアは高齢犬に多く、手術をするか、しないかで非常に悩まれると思います。しかし排尿障害や小腸の機械的イレウス、直腸の脆弱化による破裂などにより命に関わる状態になることも多々あります。
手術ができる体力があるのであれば可能な限り積極的に治療を行うことをおすすめします。

ちなみに下の写真は他院にてヘルニアプレートというシリコン性のヘルニア治療用具で治療したあと、そのプレートが逸脱してきた例です。

私自身はヘルニアプレートを使用したことはありませんが、このヘルニアプレートは20年以上前から使用されているもので、これまでに多くのヘルニアを治してきた実績がある非常に優秀な道具だと思います。しかしそれぞれの体の大きさに適したものを使用しないとこのように逸脱してしまうと考えます。その意味ではポリプロピレンメッシュは犬の体の大きさに合わせてサイズを調整することができ、さらに生体との相性もよくほとんど異物反応を起こしません。現在私はこのメッシュによる方法と睾丸を包んでいる鞘膜を使用する方法を選択しています。どちらを行うかは患者の状態によって選択しています。会陰ヘルニアの治療法はほんとうにたくさんあります。どの治療法を選択したとしても再発してしまう可能性があります。それぞれの状態に合わせてどの方法が最適なのかを考えて行うことが重要です。

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