手術事例ブログ

2013年10月 5日 土曜日

犬の去勢手術

 去勢手術は病気の予防として重要な役割があります。男性ホルモンの影響が指摘されている前立腺肥大、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなどに対して予防効果があります。さらに問題行動に対しての抑制効果もあります。放浪行動、尿マーキング、マウンティング、攻撃行動などを矯正するのに効果的です。問題行動の習慣化を未然に防ぐための早期の去勢手術も有効であると考えられています。
 いつ去勢手術をした方がいいのかと言うと、個体差がありますがだいたい生後6〜12ヶ月で性成熟を迎えますのでこれより早期に手術するのが望ましいとされています。小型犬であれば6ヶ月齢、大型犬であれば1歳くらいと考えればいいと思います。
 陰嚢内に睾丸が降りてこないことを潜在精巣(停留精巣)といいますが、この場合腫瘍形成の可能性が高くなります。生後6ヶ月過ぎても潜在精巣の場合は早期に去勢手術することをおすすめします。


去勢手術の紹介です

切皮は陰嚢の少し手前にします。長さは睾丸の縦の長さと同じくらいです。




睾丸を出します。このとき睾丸は総鞘膜という丈夫な膜で覆われていますのでその膜を切開します。
 

次に睾丸から総鞘膜を分離し睾丸を引き出します。


次に蔓状静脈叢、精巣動脈・神経、精管、精管動脈を結紮し、睾丸を切除します。
 

睾丸を切除したあと、生体側の精巣動静脈・神経、精管を総鞘膜内にもどします。この操作を怠ると腹腔内で精管が尿管を絞扼し水腎症を招くことがあります。


この後は反対側の睾丸も同様に切除します。その後は皮下織を縫合し、皮膚を縫合して手術終了です
 


手術時間は10分程度です。麻酔導入から術野の消毒、手術、覚醒を含めると約30分〜40分です。



去勢手術について

☆まず、来院時もしくはお電話にて予約をしていただきます。

☆手術当日は朝の食餌を抜いてきてください。前の日の夜ゴハンは9時くらいまでに与えてください。猫ちゃんで日頃、食餌を常に食べれる状態にしている場合も9時以降は食べさせないようにします。

☆手術当日は午前中の10時頃までに連れてきていただいて昼の12時〜16時の間に手術を行います。

☆手術の前に一般的な身体検査や貧血が無いか、白血球や血小板の数がしっかりあるか、さらに腎臓や肝臓の数値などの血液検査を行います。さらにご希望があれば胸部のレントゲン検査(別途料金がかかります)を行います。高齢の場合にはさらに追加の血液検査や超音波検査をおすすめすることがあります。とくに問題が無ければ手術を行います。

☆当院では去勢手術の場合は日帰りとなっております。ただし入院をご希望される場合には対応可能です。その場合別途入院費が加算されます。

☆当院では手術に伴う「痛み」に関し、徹底して管理しております。去勢・避妊手術だからといって手を抜くことはありません!ご安心下さい。

☆去勢手術や避妊手術は多くのネコちゃんが通る道です。手術をするのはこれが最初で最後の場合もあり、人生のビッグイベントです。ですから当院ではなるべく手術侵襲を少なくし、かつ疼痛管理を徹底し、ストレスを最小限にする努力をしています。「手術したんだから痛くて当たり前」、「動物は痛みに強いから」、「痛みをとったら逆に動き回っちゃうから」なんて考えはもうやめましょう。自分が手術をしたときの痛みを想像してみてください。もう病院に行きたくなくなっちゃいますよね。当院は長いお付き合いのために最善を尽くします。

調布市、府中市、三鷹市、狛江市、稲城市で手術を検討されている方は当院におまかせください。

                        東京都 調布市 西調布犬猫クリニック 
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投稿者 西調布犬猫クリニック | 記事URL

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