手術事例ブログ

2013年12月21日 土曜日

犬の停留精巣(陰睾)の手術 調布市 府中市 三鷹市 武蔵野市 稲城市 動物病院

停留精巣(陰睾)はイヌによく見られます。猫では少ないですがたまに見られます。
本来精巣は陰嚢内に移行しそこに留まるのが正常です。しかし精巣の移行がウマくいかず腹腔内に留まったり、鼠径管から腹腔外に出たはいいが陰嚢まで届かずに途中の皮下に留まってしまうことを停留精巣といいます。
停留精巣を放っておいてもいいのかと言うとそれは「NO」です。

停留精巣の場合、正常なコと比べて9倍も腫瘍発生のリスクが増加するんです。

ちなみに精巣腫瘍の発生年齢は10歳前後とされていますが、潜在精巣の場合はそれよりも若いうちに発生する傾向があります。

精巣腫瘍にはセルトリ細胞腫、精上皮腫、間細胞腫があります。注意しなければいけないものは最初の2つです。これらはどんどん大きくなりますし、転移もします。しかもエストロジェンという女性ホルモンをたくさん分泌します。これにより骨髄での赤血球の産生が障害されるとなかなか予後も厳しくなってきます。エストロジェンによる貧血は手術で精巣を切除したあとも完全回復するまでに5ヶ月以上かかるとされています。しかも回復するのは3割程度です。つまり7割は残念ながら貧血により亡くなってしまいます。

それゆえ、停留精巣は早めに手術しておくことが非常に重要です。

停留精巣に関しては陰嚢内に睾丸が2つあるかどうかを確認すれば診断可能です。

停留精巣の手術の紹介です
睾丸が腹腔内に停留していたワンちゃんです

はじめに陰茎の横を切開します

真ん中の袋状の臓器は膀胱です

精管をたどっていくと睾丸が見つかります

睾丸につながる細かい膜や血管を切っています

精管や血管を結紮し切除します。

切除した睾丸です

反対側の睾丸です。

前立腺です。

腹壁を縫合します


皮膚を縫合して終了です


通常の去勢手術であれば陰嚢の手前を睾丸が出る大きさの切開をするだけでいいのですが、腹腔内陰睾だと4〜5㎝は切開しなければなりません。それゆえ躊躇してしまうこともあると思いますが、精巣が腫瘍化してしまうことを考えれば手術は必須です。精巣腫瘍が巨大化した場合には切開をかなり大きくしなければなりませんので・・・。












イヌ・猫の停留精巣でお悩みの飼い主様は調布市の西調布犬猫クリニックまでご相談ください

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投稿者 西調布犬猫クリニック

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